■ 血液検査の意味 ■
 ■ お母さんの血液は、赤ちゃんのからだの原料
血液は、各器官に酸素や栄養を届けたり、そこから不用になったものを受け取って
運び出す役目をしています。
妊娠すると、今度は胎盤を介して胎児に酸素や栄養を送るという重要な役目を帯びるのです。
つまり、お母さんの血液には、おなかの赤ちゃんのからだを作っていく原料が含まれているのです。
原料の品質が落ちていたら、赤ちゃんも丈夫なからだを作れません。また、原料に
有害な物質が含まれていたら大変です。
原料が含まれている血液の品質をチェックするのが、血液検査というわけです。

 ■ 血液検査でわかること
血液検査で、母体の病気や隠れている心配な体質もわかります。
それらが事前にわかれば、薬などで治療したり、いざというときのトラブルに対処
することができます。
赤ちゃんに感染する病気なら、感染を防ぐためにさまざまな予防や
治療をおこなうことも可能になります。
また、同じ病院にかかっている患者さんの間で、病気、特に感染症
がうつるのも防いでくれます。
 ◆ 主な血液検査項目
   血液検査項目 検査目的・内容
血液型(ABO式・RhD式)
A型・B型・O型か調べます。Rh式では+か−かを調べます。赤ちゃんとの血液不適合があるかどうかも調べます。
不規則性抗体検査 母体の血液のなかに他人の赤血球を壊す抗体(不規則性抗体)があるかどうかを調べます。この抗体があると輸血したときに副作用の原因になったり、胎盤を通過した血液が胎児の赤血球を壊してしまうことがあります。
血液一般検査 赤血球・白血球・ヘモグロビン(血色素)・ヘマトクリット(赤血球容積率)・血小板などの数や性質を調べて、主に貧血かどうか、出血を止める働きが正常かどうかなどを調べます。
血糖の検査 妊婦糖尿病をチェックするため、血糖値を調べます。
血液生科学検査(肝・腎機能) 肝臓や腎臓の機能を調べます。問題がある場合は合併症妊娠のケアをしていきます。
梅毒検査 血液を介して他の人に感染します。法律で感染の有無を調べることが義務付けられてています。検査費用は公費負担。
B型肝炎 血液を介して他の人に感染します。産道や胎内で赤ちゃんに感染することがあります。検査費用は公費負担。
C型肝炎 血液を介して他の人に感染します。産道や胎内で赤ちゃんに感染することがあります。
HIV検査 いわゆるエイズの検査。 血液を介して他の人に感染します。産道や胎内で赤ちゃんに感染することがあります。
風疹抗体 風疹の免疫があるかどうか調べます。妊娠初期に風疹にかかると、風疹ウィルスにより胎児に先天異常をもたらすことがあります。
成人T細胞白血病ウィルス検査 白血病の発生率は低いのですが、母乳から赤ちゃんに感染することがあります。
トキソプラズマ抗体検査 ねこの糞や土いじり、火の通っていない肉などから感染します。初めての感染の場合、流産や早産、おなかの赤ちゃんに障害が出ることも。
凝固能検査 分娩時の出血に備え、止血機能を調べます。問題がある場合は分娩時の出血が止まらない危険があり注意が必要です。
参)

プレママタウン  にんぷのココロエVoL.13
検査シリーズ2「人間はにんぷの健康情報のタカラ箱」の巻

 ■ 初診で血液検査を行う理由
妊娠期間中に受ける血液検査は、たくさんあります。妊娠初期の基本的な項目だけでも上の表の10項目以上。貧血検査のように期間中何度もうけるものや、必要に応じて受ける検査を入れると、数はもっと多くなります。

妊娠期間中に行う血液検査の役8割は、初期に行います。よく、初診料が高い、
安いということが話題 になりますが、良く見ると初診時に血液検査をするかしないか(実は、次回以降にまわされている)、また、血液検査の項目数の違いや、検査スケジュールの違いだったりします。
初診で感染症のチェックを行っていないと、検査をする前に急患で
来院し手術などを行う必要が生じた場合、梅毒・肝炎・HIVなどの血液でうつる病気の検査結果なしで処置をしてしまうことになります。
初診で血液検査を行わなければ、初診時の金額は抑えられます。しかしながら、
上記の理由により、 当院では初診時に血液検査を行うことにしております。
次回の掲載予定は・・・
『妊娠の超初期には何が起こっているか』  です。